②事故被害者となった場合の対応

・交通事故の被害に遭ったら、気が動転して何をすれば良いか分からなくなるのが普通です。しかし、事故現場できちんと対応しておかないと、後になって不利益を受ける可能性が高まります。事故に遭った場合①警察への報告や保険会社への連絡のあと②必ず病院に行くことが大切です。診療は事故の受傷内容によって異なります。骨折やむち打ちの場合には「整形外科」頭部のケガは「脳神経外科」目がおかしい場合は「眼科」耳や鼻がおかしい場合は「耳鼻咽喉科」などとなります。むち打ちのケースで整骨院などに通う方がいますが、事故に遭ったらまずは整形外科に行くべきです。整骨院などでは、MRI検査や投薬治療などを受けたり「診断書」を書いてもらうことができないからです。整骨院などはしばらく整形外科に通院した後に医師に相談した上で通院することが、後の「被害者請求」のためにも大切です。

・なお交通事故で注意しなければならないことは、その場で「示談」することです。タクシー等運送業者など車の運転を仕事にしている加害者によく見られる傾向ですが被害者に対して「お金を払うからこの場で示談して警察を呼ばないで終わらせよう」などと言ってきます。被害者はそのような話に乗ってはいけません。後になって思ったより「重症」だったいうことがよくあります。そして治療期間が長くなり仕事ができなくなる可能性もあります。そうなると自腹で治療費を支払わなければならないうえに、一生涯後遺症を抱えて賠償金もなしで生きて行くことになるからです。