④症状固定になったら後遺障害認定

・医師が診察の経緯などを踏まえ医学的な観点から「症状固定」と判断したら後遺障害認定を受ける必要があります。後遺障害認定とは交通事故の受傷が原因で残ってしまった後遺症について正式に「後遺障害」として認定し１４段階の等級をつける手続きです。後遺障害の認定を受けると、認定された等級に応じて「後遺障害慰謝料」や「後遺障害逸失利益」を支払ってもらえます。後遺障害慰謝料とは後遺障害が残ったことによる慰謝料、後遺障害逸失利益とは後遺障害によって労働能力が低下したための得られなくなってしまった将来の収入の補償です。この後遺障害が残ったときに受けられる慰謝料や逸失利益は認定される後遺障害の等級によって大きく異なります。

・適正な等級認定を受けるために、まずは後遺障害認定基準に該当する症状を立証することが最重要です。また後遺障害を証明するために非常に重要なのが各種の検査ですが、特に重視されるのがレントゲン・CT・NRIなどの「画像」です。画像によって症状を明確に証明できれば後遺障害認定を受けることは難しくはありません。その反対に画像記録に明確に症状が映らない場合は、後遺障害認定を受けるのに相当な工夫が必要となります。例えば「神経学的検査」や「電気生理学検査」など、さまざまな手法を組み合わせて症状の存在を証明する必要があります。